村上春樹をほとんど読んでないに等しい俺が村上春樹を語る

ダンス・ダンス・ダンス(上) (講談社文庫)

ダンス・ダンス・ダンス(上) (講談社文庫)

ダンス・ダンス・ダンス(下) (講談社文庫)

ダンス・ダンス・ダンス(下) (講談社文庫)

 30分ほどで何か書こう。今、村上春樹の「ダンス・ダンス・ダンス」を読んでいる。40ページほど読んだ。ほとんど彼の著作を読んだことのない、挙げれば「神の子どもたちはみな踊る」と「羊をめぐる冒険」を、意識混濁・茫然自失としながら読んで、「ノルウェイの森」をコインランドリーに置いてあったので数十ページだけ読んだ俺が村上春樹に言及しようというのだから始末に負えない。この人の話は面白いところと面白くないところがメチャクチャ明瞭に分かれているね。ことに実際の行動の描写は面白い。反対に、観念的というか抽象的というか非現実的というか、夢の中のような世界でウダウダと言っているようなところ、つまり「ダンス・ダンス・ダンス」(以下「ダンス3」)の冒頭などはホント面白くない。だからなんなんだ、と言いたくなる。言葉遊びというか読者をおちょくっているというか自分の世界に入っているというか、理解できない。理解できないのはいいんだけど、それが印象的に何かをイメージさせるということもないんだ。例えば講談社文庫ダンス3の7〜15ページ辺りは読むのが嫌になってしまう。いきなり7ページで「夢の中で僕はそこに含まれている」と言っているのに、次のページで「僕は何処にも含まれていない」のだという。傍点つきだし何か解釈の仕方があるんだろうけど、もうここで俺は「キェーーーーッ」となってしまう貧しい人間なのである。ところが29ページから、まあ主人公やその女にどんな関係があり主人公がどんな性質なのかなどについては全然わからんがどうも羨ましいのんびりさをもって日常をダラダラと過ごしながら思い出を整理してヒキコモリ、でもそろそろ社会復帰しようかな〜という展開で、言葉にしてしまえばそれだけのことなんだが、なんでか面白い。硬い文章(舞城とか瀬戸口とかエロゲで育ってるんだからしょうがないだろ)がヤサい主人公とマッチしているとでも言ったらいいのかな。それにしても意味ありげな行動をして「あっち側の人間ですよ」みたいなオーラがギュインギュイン感じられて賢しいっぽい女というのが、ホントよく出てくるなあ。好きなのかそういうのが。そういう女と付き合ったのか。俺はこういう女、腹立つ。あと、洋楽ばっか聴きやがって。でもノルウェイの森も、読んだところまでに関しては大変面白いんだよね。くすぶった日常を書いていればおk。つーかこれ上下巻あるんだよなあ。長すぎる! 長いからにはそれ相応の理由があるんでしょうよ。まだ5%ぐらいしか読んでないので引き続き読みたいと思います。