数多の困難がやってくる日々

 井の頭線の沿線に引っ越したってことはもう言ったっけ? 「ブログから遠く離れて」は蓮實重彦の著作ではないんだけど俺とブログとの関係性を表す上で最も大切な言葉である。いやそうではない。別のこの修辞こそが最も適切であるというわけではなく、俺にとってこの言い回しが最も大切というわけではない。こんな文章を書くためにタイピングを行なった俺の指を叱咤してやりたい。本題はそこではなく、問題は、俺の下の階の住人が、もしかするとヤクザではないかという疑惑が持ち上がったのである。少なくとも、自称はそうなのだった。ちょっとシャレになってなくな〜い? 友人が我が家に遊びに来た土曜の夜、俺と彼は多少は大きいとはいえ、バカ騒ぎしていたというほどではないぐらいの声量で会話を楽しんでいたのだが、コンコンとドアがノックされてアチャーうるさかったかなと思い戸を開けると強面のおっさんがカチコミがどうとか言ってしきりに背中に描かれているらしい絵画を見せようかと提案してきつつ、明日早いのにうるさくて寝れねーんだよという旨の発言を繰り返すのである。我々は慄き、平謝りの上に、物音を立てないために慌てて睡眠をとったのだが、これはゆゆしき事態である。天井に向けて鉛玉をぶちかまさなくてはならないようなことはしてくれるなよ、という忠言付きである。いささか汗をかきながら法律を参照しなくてはいられなかったのは言うまでもない。つーかマジで? 仲介業者を張り倒してやりたいですね。これでは配信もやりにくいというものだ。参ったな。しかし引っ越しを再度行うような金銭的余裕は、当然ない。これはもはや天啓ではないのかと思い始めている。しこしこと、勉強やら創作やらに時間を費やせと、形而上の何者かが仰せなのかもしれない。いや別に神から言われたわけじゃないが、そういう事情になってしまったのなら、しょうがねーし、こういう道もまあ悪くないなと思うことが可能になったというだけの話だが。つっても別に実況やら配信をやめるわけではないがな。夜中にやるのは難しくなったな、ということである。しかしそれだけで済む問題とも限らず、通常の生活で生じる音に対しても脅迫まがいの苦情が来るかもしれないため、いつでも法的な反撃ができるよう、会話を録音するための機材を常備しておこうとは思っている。本当にどこかの暴力団に所属しているのなら、危険も伴うのだから必要な措置である。家賃も格安ってわけじゃねーのに、これは割に合わないな。物件に関して、あんまり金を惜しんではロクなことにならない。俺はそう感じた。まいったね。